自施設で肝移植まで
施行できる
医員
平尾 洸樹
入局年 2018年
私が小児外科・移植外科を選んだ理由は、小児医療に関心があるからでした。小児は世界の未来を担う存在であり、かつ、ご両親にとってはかけがえのない存在だと思います。そんな小児が健康に成長するための直接的なお手伝いができるのが、小児医療だと思います。熊本大学小児外科・移植外科では伝統的に小児肝移植を行っており、胆道閉鎖症などで自己肝生存が難しい症例でも、自施設で肝移植まで施行できるということは大変魅力的でした。疾患の重症度に関わらず、処置が必要な小児が元気に退院していく姿を見ることは無上の喜びです。外科的治療は修練のために絶え間ない努力が必要ですが、だからこそ、外科手術で小児を支えることができるこの仕事を誇りに思っています。私自身はまだまだ未熟な存在で、今後も研修が必要ですが、この仕事を一緒に行い、共に成長していってくれる仲間の存在は大変ありがたいので、もしご関心があれば是非医局にご連絡ください。
試行錯誤する
学問的なおもしろさ
助教
嶋田 圭太
入局年 2011年
私は頭より手を使いたいということで学生のころから外科系志望でした。この教室を選んだのは、なんでもできるようになりたいという気持ちがあり、小児の呼吸器、消化器、生殖器、泌尿器とさまざまな臓器を対象とする小児外科領域と、成人の高難度手術とされる肝移植ができるということに魅かれたのがきっかけでした。卒後5年までは、一般外科・小児外科を中心に修練し、卒後6年目から肝移植を担当するようになりました。日々の診療の中で目の当たりにする移植医療の奇跡に魅せられて、現在は肝移植を主に担当しています。日本では9割近くが生体肝移植、いわゆる元気な肝臓を持っている方から肝臓の一部をいただき、肝不全に陥って生命維持が困難な患者様の悪い肝臓と入れ換える手術で、親子間、夫婦間、兄弟間などで行われます。手術時間は12時間を超え、術後の管理も大変ではありますが、まるでドラマのような感動的なシーンに、疲れは吹きとびます。しかし、そうゆう場面ばかりではなく、うまくいかず悔しい思いをすることもあります。移植医療は普遍的な治療になってきていますが、まだまだ発展できる領域です。手術にしても、術前術後管理にしても、よりよい方法を考えながら試行錯誤するという学問的なおもしろさもあると思います。手をつかいたくて外科医になったのですが、頭も使う外科医も悪くないな、と感じています。移植医療はあまり身近に感じることがないと思いますので、少しでも興味があるという方やちょっと見てみたい、知りたいと思う方はぜひ教室に遊びに来てみてください!